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2009.12.24 (Thu)

「演じきる」ということ。

今年最後の本番が終わりました。

[宮崎シティフィルハーモニー管弦楽団 第14回定期演奏会]
○日時:平成21年12月20日(日) 14時開演
○会場:宮崎市民文化ホール 大ホール
○指揮:冨平 恭平
○ピアノ:山代 愛美
○曲目
・ヴェルディ:歌劇「ナブッコ」序曲
・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 Op.73「皇帝」
・ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op.73

事務局に確認したところ、他の催しと重なっていたことや、新型インフルエンザの影響もあってか、来場者数はチケット購入者ベースで930名、未就学児を加えると1,100人ほどだったそうです。今回は広報活動に今まで以上に努力したつもりでしたので、できたらチケット購入者ベースで1,000人以上にしたかったですが、逆に言うと、努力していなければ100~200人減っていたことも考えられます。まあ、良くも悪しくもこれが現在の所属オケの現実と受け止め、次回以降の演奏会で少しでも多くのお客様に来ていただけるようにがんばるしかないですね。


それから、今回ステージの配置でこれまでと変えたことがありました。

1つは、所属オケでは初めての対抗配置を採用したこと。弦の各パートは、舞台下手側から1vn、Vc、Va、2Vnの順となり、CbはVcの後方に配置。また、管楽器では、Ob、Fl、Hrnはそのままでしたが、ClとFg、TpとTrb・Tubがそれぞれいつもと反対の位置に座っていました。そして、Timpaniなどの打楽器は、一番舞台の最後方に配置。冨平さんによると、これはほぼ作曲された当時の配置だそうで、実際に演奏してみると、1vnと2vnがそれぞれ下手・上手に配置されたことで聴覚的、それから視覚的なステレオ効果を生む場面があり、「ああなるほど、作曲家はこの配置を前提にして曲を作っているんだな。」と思うこともありました。この配置で一番心配だったのはやはり2vnですが、メンバーはそれなりにがんばっていたようで、懸念したほど2vnと他のパートとの音のバランスは悪くならなかったようでした。


もう1つは、弦楽器セクションの位置を全体的にいつもより奥の方に引っ込めたこと。
これについては少々長くなりますが・・・、

弦セクションよりも後ろ(奥)の位置に座る管セクションは、自分たちの音が弦セクションにかぶらないようにするため、ひな壇をつくってその上に座りますが、会場である宮崎市民文化ホールの大ホールでは、舞台の迫り機構(大迫り)を利用してひな壇をつくっているため、ひな壇の位置、即ち、管セクションの舞台上の位置を動かすことができません。(詳しくは宮崎市民文化ホールの舞台平面図を見ていただくと分かるかと思います。)


一方、弦セクションは、これまで1vnのアウト(外側)に座る人がちょうどプロセニアム(舞台と客席との境目)にかかる位置になるよう弦セクションを配置していました。これまでの経験上、会場のホールは弦楽器が舞台の奥に入った位置で演奏するとちょっと音がこもり気味になる傾向があったためにこれまではそうしていたのですが、そうなるとどうしてもコンサートマスターを始めとする弦セクションと管セクションとの距離が練習時よりも遠くなっていましたし、また弦セクションの各プルト自体も少々間隔が開き気味になり、お互いの音が聞こえにくい状況でした。

今回、そうした弊害を避けるために弦セクションの位置を管セクションに近づけた結果、オーケストラ全体の位置が舞台の後ろ(奥)に下がったわけです。もちろん、今回はピアノ協奏曲をするため、途中ピアノをオケの前に配置しなければならなかったことも少なからず関係したわけですが。

結果としては、いつもの本番よりもお互いの音が聞こえやすい状況でしたので、アンサンブルが大きく破綻するようなことはほとんどなかったと思います。その点は大きかったと言えるでしょう。その反面、先に触れたように、お客様から聴いていて、弦セクションがいつもよりも舞台の奥に引っ込んだため、弦の音がいつもに比べて鳴りが悪く感じた方もいらっしゃったかもしれません。まあ、あくまでも私の推測であり、実際に来られた方から直接聞いてみないと本当のところは分からないですが・・・。



さて、今度は、肝心の演奏について、個人的な感想をいくつか。

まず、最初の「ナブッコ」序曲。何回やってもしょっぱなは緊張するものですが、富平さんが得意とされるオペラものでしたので、演奏する側としても何となく安心感があったようにも思います。この曲で心配だったのは冒頭の序奏部でしたが、何とか及第点、といったところでしょうか。中間部終わってから再現部に入ってからはほとんど「いけいけ」状態でしたが、つかみとしては十分だったでしょう。


次にピアノ協奏曲「皇帝」。今回、ソリストを決めるにあたっては公募を実施し、オーディションの結果、山代愛美さんに決まったのですが、彼女をソリストとして迎えることができたのは所属オケとしても幸運でした。彼女の弾く音の1つ1つには「きらきら」感があり、決してソロとして突っ走ることはなく、オケ伴奏といっしょにアンサンブルをしていこうとする姿勢に大変好感を持ちました。本番はさすがに緊張されていたようで少々安全運転のようなところはありましたが、ミスらしいミスもなく、すべて弾き終えたときの本当にほっとした笑顔が印象的でした。

一方、オケの方ですが、Es-durのコードが少しにごり気味だったのと、少々パートによってはテンポのもたついた部分があったのは残念でした。ただ、ずっと問題箇所だった3楽章での弦各パートがモチーフを受け渡す部分は、練習のかいあってか、何とか取り繕うことができたような感じでした。皇帝のような演奏時間の長い協奏曲は、伴奏する側としても集中力を保つのが難しいのですが、今回、集中力の欠如によるケアレスミスは、(少なくとも目立ったものは)なかったようです。協奏曲では、オケの伴奏次第でソリストの実力を最大限に引き出すこともあれば、不本意な結果になることもあります。そういった意味では、演奏の出来から考えると、オケ伴奏もそれなりの役割は果たしたのではないかと思います。


そして、メインのブラームス交響曲第2番。
第1楽章の冒頭、Vcの音がやや萎縮してしまったせいか、序盤は少し乗り切れない感じでしたが、繰り返しの後の2回目からは音に伸びやかさが戻ってきたように感じました。第1楽章のポイントはパート間でテンポの共有ができるかどうか、でしたが、本番ではさすがにみんな集中力があったおかげで、テンポの推進力が失われるようなことはなかったように思います。

この曲では第2楽章が一番の鬼門でした。冒頭、指揮者の指示テンポは、今まで練習してきたときのテンポよりも速くなっていたのですが、該当パートでそれへの対応に温度差が発生したのはもったいない気がしました。

指揮者の振られるテンポが本番で練習時よりも速く(遅く)なることは度々あることです。そうなった時、まず、各パートトップが瞬時にそのことを察知しなければなりませんが、現場で問題になるのはその後です。

①そのまま指揮者の振るテンポについていくか。
②指揮者にオケのテンポに合わせてもらうか。

「①で当たり前じゃないか。指揮者の振るテンポに合わせるのは当然だろう。」。理屈では確かにそうなのですが、(意図するものか意図せざるものかは別にして)テンポの変化に対し、盲目的についていくとオケ全体の演奏が崩壊する危険性があるため、現場サイドとしては絶対に①、というわけではないように思います。

アイデンティティを持った成熟したプロオケとなるとその辺りは心得たもので、コンマスを始めとするオケメンバーが指揮者との距離感を上手につめていくのですが、弾くのに精一杯のメンバーがいるアマオケの場合は、パート内部で温度差が発生したり、あるいは音のウェーブが起きたりすることになるわけです。

また、仮に指揮者の振られるテンポにパートトップがついていっていない場合、後ろのtuttiのメンバーが「パートトップに何らかの意図がある」と感じて一緒についてきてくれればいいのですが、視野の広いトラの方がパートトップとは別の判断をされたりすると、それはそれで混乱が起きたりします。

何にしても、パートトップが普段の練習の中でミスや見落としなどが多いと、パートトップへの信頼がなくなるわけで、非常時に混乱が起きやすくなります。もっとパートトップがtuttiメンバーから信頼を得られるようになることが今後の課題の1つでしょう。


話が少々脱線しました。

2楽章ですが、練習時はどうしてもパート間でのモチーフ受け渡しの流れが悪く、よく停滞感が起きていたのですが、本番はかなりパート間の連携が改善され、比較的いい方の出来ではあったように思います。欲を言えば、やはりもう少しVaを含む低弦の響きにもっと厚みがあれば、というのはありましたが・・・。

3楽章は恐らく練習してきた中で1・2番の出来だったように思います。この楽章も弦パート同士、あるいは弦・管パート間の連携が課題だったわけですが、それが本番ではきれいに決まったので、対抗配置の視覚的効果も一層活かされたのではないでしょうか。

4楽章は正直、音が大味になった部分はありましたので必ずしも出来としてはいい方とは思いませんでした。が、少なくとも弾いているメンバーの熱意だけは伝わったでしょうか。惜しむらくは、110~113小節、313~316小節のVn・VaのシンコペーションがVc・Cbの頭との関係が正確でなかったこと。この曲を何度も演奏していますが、アマオケはこの部分が結構いい加減になるなので、今回ここはちゃんと決めたかったのですが、残念です。



今回、指揮者の冨平さんは、練習の中で演出上の指示をたくさん出されていました。その多くはホールでの演奏効果を上げるためのものでしたので、これがちゃんとできればかなりいい演奏になる予感はしていました。

オーケストラにおいて、指揮者は「演出家」であり、オケ奏者は「役者」であると考えています。オケ奏者は、1人の楽器奏者として自身の音に磨きをかけ、輝きを放つことも大事ですが、それと同等以上に、与えられた演出上の指示に対し、きちんと「演じきる」ことが、「役者」としての役割であるように思います。

演出家の演出内容にもよりますが、1人1人が「役者」としての役割を「演じきる」ことができれば、1人1人の技術がそれほどなくとも、集団パフォーマンスとしてお客様に感動してもらえる作品となる。改めてそのことを実感した今回の演奏会であったように思っています。


テーマ : オーケストラ ジャンル : 音楽


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