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2008.12.11 (Thu)

ベルリンの思い出(6)

書き始めたら止まらなくなったドイツ旅行の思い出話。そろそろ今日で最終回にしたいと思います。

ドイツ旅行も残すところ後2日となった6/16(月)。この日の午前中はミッテ地区方面へ。賑わっているショッピングモール街をひととおり観光し、お昼にはトルコ料理系のファーストフード店でドネル・ケバブを食べました。ドネル・ケバブは、垂直の串にスライスした肉を上から刺して積み重ね、水平に回転させながら外側を焼き、焼けた部分から順次肉を削ぎ落としたものを言うそうで、私が食べたのは、その肉をいろんな野菜と一緒にパンでサンドし、チリソースをかけたものでした。それがこれ。

ドネルケバブ

これが実にうまい!!
ドイツでおいしかったものと言えば、ビール、ソーセージ、アスパラを除けば、意外とトルコ料理だったりしました。(宮崎にはまだトルコ料理専門店はないようです。どこか食べさせてくれるところできないかな・・・。)



・・・さて、本題に戻ります。

ベルリン滞在中に行ってみたいところの1つに、「楽譜屋」がありました。この日の朝、ホテルのフロントで調べてもらったところ、クーダム地区にあるようだ、とのことでしたので、午後からそちらへ移動。

ところが、ホテルフロントのスタッフから言われた場所にはなく、クーダムの周辺を歩き回って探しますが、なかなか見つからず。近くにあったインフォメーションストアでもう一度調べてもらったところ、そこから数km離れたところに音楽関係の本屋があるようだ、とのこと。PCから地図をプリントアウトしてもらい、今度はそちらへ。

で、そちらに向かおうと思って、Kant Straßeという通りを西の方向へ歩いていたところ、道路の向かい側のあったお店にハ音記号とへ音記号が書いてある看板を発見。
これはもしや・・・と思ってその店に行ったところ、

Cantus


大当たり!! 「Cantus」というクラシック音楽専門の楽譜屋でした。インフォメーションストアで教えてもらった場所と違いましたが、もうそんなの関係なし。さっそく中へ。

店の中はそんなに大きなスペースではありませんでしたが、久しぶりに見る楽譜の行列とあって、それまでの歩き疲れが吹っ飛び、気分はかなりのハイテンションに。しかしこんな楽譜屋があると分かっていれば、事前にもうちょっと探したい楽譜をリストアップしておけば良かった・・・、と少々悔やみつつも、クァルテットとヴィオラの楽譜を中心に1時間ほど魅入っていました。で、がさがさ楽譜の棚を見ていると、かねてから探していたヒンデミットの弦楽四重奏曲の楽譜を2冊発見し、ゲット。ほかにもクァルテットのアレンジものをいくつかを手に取り、満足な気持ちでレジへ。

ところが、ここで悲劇が。「申し訳ないんだが、今日はクレジットカードの機械が壊れているんだ。明日直るんだけどね。」

えーーーっ。手持ちの現金ユーロが少なかった私は、駅に戻ってキャッシングする時間もなく、残念ながら泣く泣く抱えていたいくつかの楽譜をあきらめざるをえませんでした。


この後、夜に予定していたDeutsche Oper Berlin(ベルリン・ドイツ歌劇場)にてOrchestra der Deutschen Oper Berlin(ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団)のコンサートを聴くため、地下鉄で移動。「Deutsche Oper Berlin」という駅で降り、ホールに到着。

Deutsche Oper Berlin


ホール内にあったカフェで軽く食事を済ませ、入場口へ。入場料は1人34ユーロでした。

Deutsche Oper Berlin Eintrittkarte


で、入ったのですが、ここでまた1つ失敗をしてしまいました。

このホールの客席エリアには、なぜか列の前後を移動するための中間通路がありませんでした。そのため、真ん中の席に座る場合、該当する列の一番両端からずっと入っていかないとたどりつけないのです。後ろ寄りの中央席を購入していた私たちは、途中その列に座っていた数十人もの人たちを立たせてしまいながら、やっと自分たちの席に座ることができました。このホールの客席がどうなっているのか知らなかったとは言え、真ん中の席を購入しているのであれば、早めに着席しておくべきでした。


この日のプログラムは、ベルリオーズの「ローマの謝肉祭」序曲、「夏の夜」、幻想交響曲、とオール・ベルリオーズ。中プロの「夏の夜」という曲はまだ聴いたことがありませんでしたが、メゾソプラノが第一人者のアンネ・ゾフィー・フォン・オッターだったので、それが一番の楽しみでした。

まず「ローマの謝肉祭」序曲。何度か演奏したことがあるので曲の聴き所は分かっていたのですが、どうもこの日のオーケストラはあまりいい出来ではなかったように思われました。一言で言うと、演奏が雑な印象だったのですが、それがこの日の指揮者のせいだったのか、元々こんな芸風なのかは分かりませんでした。途中、ある部分でヴィオラのトップの方がにらみつけるように(そういう風に私には見えたのですが)チェロを見ていたのには少し苦笑してしまいました。

次に中プロの「夏の夜」。全部で6曲ありましたが、終始まったりとした感じで盛り上がりもほとんどなかったので、曲としてはそんなに面白いとは思いませんでした。ただ、独唱を務めたオッターの声は、声量こそそんなになかったものの、優しさがあり、可憐な少女から哀愁を帯びた女性までを声で演じた、その多彩な表現力には感服しました。

あ、そう言えば、この曲の途中で耳を疑うようなことが。何と演奏中にホールの外から救急車の音が聞こえてきたのです。それもかすかな音ではなく結構はっきりした音で。小さな町村の多目的ホールならともかく、音楽の街ベルリンの三大歌劇場の1つでこのような出来事が起きたことにびっくりしましたが、他のお客さんは慣れているのか、気になっていない様子でした。

休憩に入ったところで、どうも興ざめした感じになってしまい、また、この日はできたら早くホテルに戻りたかった事情もあったので、後半の幻想交響曲は聴かずにホールを後にしました。

早くホテルに戻りたかった事情と言うのは、実は私たちがドイツに来ていた期間、オーストリアとスイスで、サッカーの2008EURO大会が行われていました。で、ちょうどこの日は予選リーグの最後の試合。ドイツはここまで1勝1敗で、この日の試合結果によっては予選敗退も。相手は地元オーストリア。20時に始まったコンサートを最後まで聴くと、ホテルに帰る途中に試合が終了し、結果いかんでは何か暴動が起きるのでは・・・、と心配していました。

なにせ、それまで、6/11にトルコがポーランドに勝った日は、トルコ系の若者が総出で車にトルコ国旗を飾って花火を打ちまくってパレードのような騒ぎだったし、翌6/12にドイツがクロアチアに負けた日はドイツの若者が駅周辺で荒れていたし・・・。既にそういったことを経験していたので、身の安全も考えてコンサートを中座したのでした。

で、バスに乗って帰る途中、既にドイツ対オーストリアの試合は始まっていたようで、ちょうど得点が入ったのでしょう、その瞬間、若者たちが家から飛び出して花火を打ち上げ出し、バスの運転手もそれに応えるかのようにクラクションを鳴らしまくっていました。唖然・・・。

無事ホテルへと戻り、ベルリン最後の夜を過ごした翌朝、テレビをつけると、昨日ドイツが1-0で勝利したニュースが何度も流れていました。

ドイツ勝利のニュース


以上、ドイツ旅行の思い出をはしょりながら書き綴ってきましたが、今日でとりあえずひと区切りです。後日、また思い出したことがあれば、追記で書き足しておこうと思います。


さてさて、今月から来月にかけて、クァルテットとオケの本番がいくつか待っています。そろそろ夢から覚めて、練習に入らねば・・・。勉強、勉強。

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2008.12.09 (Tue)

ライプツィヒの思い出(2)

ちょっと風邪気味の症状が続いています。今年の12月は例年よりも寒いので、健康管理には十分注意しないといけないですね。

さて、ライプツィヒ旅行では、トーマス教会のほかにもいくつか音楽関係の場所を歩いてまわりました。今日はその話を。

トーマス協会での礼拝修了後、教会内を少し見学。2階にあるオルガンの所に行くことはできませんでしたが、奥にあったバッハのお墓を見ることができました。グッズショップでCD、本を買った後、トーマス教会の近くにあるバッハ博物館に行こうとしたのですが、どうも改修中だったようです。

お昼を過ぎていたので、カフェバウムというところでランチ。このカフェはヨーロッパでもかなり古い歴史を持つカフェで有名のようでした。で、この日のランチはSpargel(白アスパラ)のオランダソース添え。いやー、アスパラの大きいこと。そしてあんなにアスパラがおいしいものだとは思いませんでした。あっという間に全部食べてしまって、写真を撮るのを忘れていました・・・。今回のドイツ旅行でおいしかったものはやっぱりビール、ブルスト(ソーセージ)、そしてシュパーゲルでした。あ、あともう1つありましたが、それは後日。

おなかが満足になったところで、次に向かったのは、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の本拠地、Gewandhaus(ゲバントハウス)。

実は、この日11:00からこのゲバントハウスで、準・メルクル指揮、MDR Symphony Orchestra(昔のライプツィヒ放送交響楽団)の演奏によるメンデルスゾーンの交響曲第2番「賛歌」の演奏会があったんですよね。ドイツ旅行にくる前にその情報を知った私は、何とかしてチケットをとりたかったのですが、結局ネットの情報ではチケットが残っているかどうか分からず。で、ドイツに到着してから相方がインフォメーションに問い合わせてくれて分かったのですが、何と既にチケットは1年前に発売されていて、2週間で完売になっていた、とのことです・・・。

で、しょうがないので、ゲバントハウスの中だけでも見られないかな、と思って訪れてみたのですが、来てみるとこんな感じでした。

Gewandhaus


もう少し風格のある建造物かな、と思いきや、なんか普通の市民会館風でした。期待した分、ちょっと拍子抜けした感じです。着いたのが確か14:00過ぎくらいでしたので、もうコンサートは終わっていて、スタッフ以外は誰もいませんでした。音響がいいホールらしいのでちょっとだけでも入ってみたかったのですが、それはかなわず。ホールの周りをぐるっと1周してみると、裏側の方にガラス越しにロビーの見えるところがありました。

Mendlssohn

ガラスが反射していて分かりにくいですが、中にメンデルスゾーンの銅像があったようです。後ろ姿しか見ることができませんでしたが・・・。

メンデルスゾーンはライプツィヒ・ゲバントハウス管弦楽団の初代指揮者としてこのオーケストラの礎をつくっています。近くにメンデルスゾーンハウス(博物館)があるようでしたので、今度はそちらへ。

Mendelssohnhaus

もともとメンデルスゾーンが仕事部屋兼自宅としていた所が博物館になっているらしく、趣のある館でした。この場所にシューマン夫妻やワーグナーも度々訪れ、サロンが開かれていたようです。

入場料は3.5ユーロなり。
Museum Karte

写真撮影が可能かどうかスタッフに尋ねたところ、お金(5ユーロほどだったかな?)を払えばOKとのこと。で、せっかくなのでお金を払って何枚か撮影したので、そのうちの1つを紹介。メンデルスゾーンが使用していたものかどうか分かりませんでしたが、当時を偲ばせるピアノでした。

kravier


メンデルスゾーンハウスとともに、もう1つ、シューマンハウスというシューマンの博物館があったのですが、ちょっと離れていた場所にあったようでしたのでそこはあきらめ、ライプツィヒの街中に戻り、トーマス教会と並ぶライプツィヒの代表的な教会、ニコライ教会を訪れました。

Nikolaikirche1

まあ、中の様子を見るだけでも、と思いながら入ってみると、運の良いことにこの日の夜にニコライ教会で行われるバッハ音楽祭関連のコンサートリハを見学することができました。

Nikolaikirche3


リハをしていたのは、 Deutsche Kammerphilharmonie Bremenという団体のようでした。教会内の残響がすごく長く、合唱の人たちの声がこだまする感じでしたが、私のイメージしていた教会の響きに一番近く、聴いていて気持ちは良かったです。この教会はロマネスク様式の建築らしく、天上は大変きれいな模様でした。

Nikolaikirche2

ドイツに来る直前、NHKのドキュメンタリー番組で初めて知ったのですが、1989年のベルリンの壁崩壊、そしてドイツ統一は、この年の10月9日に起こったライプツィヒでの大規模民衆デモがきっかけとなったのだそうです。自由を求めた市民が心のよりどころとし、そしてデモの出発地点に選んだのがこのニコライ教会だったこともその番組で知りました。そのような歴史を知らずにいたら、この教会に対する感慨というのもあまり起きなかったのではないかと思います。



気がつくと、列車の出発時間が近づいてきたので、後ろ髪ひかれながらもライプツィヒ中央駅へ向かい、ICEで再びベルリンの街へ戻ったのでした。(車窓から見える風景が印象的でした)

車窓からの風景

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2008.12.08 (Mon)

ライプツィヒの思い出(1)~トーマス教会

今日はドイツ旅行の中で、唯一ベルリンを離れたライプツィヒ日帰り旅行のことを。

当初、今回の旅行先をドイツに決めた時、行き先としては、ケルン、ボン、ミッテンバルト、ミュンヘン、ベルリン、ライプツィヒなどを候補に考えていました。ですが、ケルンは相方が一度行ったことがあるらしく、また、行きたい所全部を見ようとすると、移動だけで時間を取られてもったいないので、それよりはどこか1ヶ所をじっくりみた方がよい、との相方の意見があり、協議の結果、まずはベルリンを中心に旅行することとしました。で、調べてみると、旅行期間中、ライプツジヒでバッハ音楽祭をやっていることが分かり、日帰り旅行が可能でしたので、1日だけライプツィヒに行くことにしたのでした。

さて、ライプツィヒ旅行当日の6/15(日)は朝6時過ぎに起床。7時にはホテルを出てバスでベルリン中央駅へ移動。で、乗ったのは7時53分発ミュンヘン行きのICE。ICEはドイツの新幹線です。
写真はこちら。

ICE


1等席に乗りましたが、運賃は2人で往復108ユーロ。2等席の通常運賃よりも安い値段で購入することができたのですが、それと言うのも、相方が事前に調べてインターネット割引で購入してもらったおかげでした。相方に感謝です。


9時過ぎにライプツィヒ中央駅に到着。駅構内にはバッハ音楽祭のバナーが掲げられていました。

Leipzig hbf


最初の目的はトーマス教会での礼拝(バッハ音楽祭のプログラムを兼ねていたようです)。開始は9時半でしたので、間に合うかと思っていたのですが、どのバスに乗って良いかが分からず、結局、駅からてくてく歩いて行くことに。歩くこと10数分。途中迷いながらもようやくトーマス教会に着いたときには、礼拝が始まっていました。

Thomaskirche


入口でスタッフからプログラムをいただき、中に入ると、もうほぼ満員の状態で、かろうじて一番後ろの席に座ることができました。プログラムはこちら。

Gottesidenst zum Bachfest program


プログラムを見ると、礼拝の最初と最後に、J・S・バッハの前奏曲とフーガ C-dur BWV547、そしてメインとなるカンタータはJ・S・バッハの第24番「Ein ungefärbt Gemüte(飾りなき心)」と書いてありました。指揮はGeorg Christoph Biller、トーマス教会カントールの方のようです。オーケストラはGewandhausorchestra Leipzigとありました。私が雑誌で調べた情報では、ちょうどこの時期、ライプツィヒ・ゲバントハウス・オーケストラはイタリア方面への演奏ツアー中のはずでしたので、この日のオケがどういうメンバーなのか、詳細は分かりませんでした。

言うまでもありませんが、トーマス教会はJ・S・バッハが1723年から亡くなる1750年までの間、トーマスカントールを務めていたところです。また、バッハのお墓が教会内にあり、いわばバッハ信者としては、この教会は聖地のようなものでしょう。バッハとゆかりのあるこの教会で聴いたバッハの音楽は格別なものでした。

教会カンタータも良かったのですが、この礼拝で一番感動したのはオルガン演奏でした。ホールで聴くオルガンとは違い、建物全体がオルガンと一体となって鳴っているように聞こえてくるのです。まるでこの教会全体が1つの楽器であるかのようで、オルガンは楽器であると同時に建築物であることを改めて実感しました。

この日、この教会に集まっていた人の半分は観光客のようでしたが、残りは地元の信者さんのようでした。観光客の多くは礼拝の全てが終わらないうちに中座して教会を出て行かれていましたが、信者さんらは熱心に牧師の方のお話を聞き、熱心に賛美歌を唱和していました。彼らの姿を見たとき、バッハがこの教会にいた当時もこの日と同じように信者が祈り、バッハの音楽が流れていたのであろう、ということを想像しました。

そして、その場所に自分が今いることを考えた時、なぜか涙が止まらなくなりました。

Thomaskirche2

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2008.12.08 (Mon)

ベルリンの思い出(5)カイザー・ヴィルヘルム記念教会

昨日の続きを。

途中、にわか雨の降る中、KDW(カーデーベー)で相方と合流しましたが、夕方の演奏会まで時間があったので、しばらくカーデーベー6階の食品売り場を探索。値段は全体的に高めでしたが、品揃えが豊富で、見ているだけでも楽しかったです。

で、ドイツのおみやげとして、お酒コーナーでワインを1本購入したのですが・・・。(このワインがよもや出国時に没収されることになろうとは、この時はつゆも思っていませんでした。)

この後、カーデーベー近くにあった某ファーストフード店で軽くおなかを満たした後、目的地であるKaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche(カイザー・ヴィルヘルム記念教会)へ。教会のWebサイトに、この日の18時からバッハのカンタータ演奏会があると紹介されていましたので、訪れてみました。

Kaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche


ここで、この教会のことをちょっと紹介。
カイザー・ヴィルヘルム記念教会は、19世紀末にドイツ帝国の皇帝ヴィルヘルムⅠ世を記念して建てられました。ネオ・ロマネスク様式の教会らしいですが、残念ながら第2次世界大戦最中の1943年、ベルリン空襲で破壊されてしまいました。で、終戦後、当時の西ベルリン市がこの建物を今後どうするか検討した際、全部取り壊す話もあったらしいですが、結局、戦争の悲惨さを後世に伝えるため、残った部分をそのままの姿で保存し、現在に至っているようです(上の写真奥)。ちょうど広島の原爆ドームと同じような位置づけでしょうか。なお、1962年、この建物の隣(上の写真手前)にモダニズム建築の新しい教会が建設され、礼拝などの教会行事はこちらの教会で行われている、とのことです。この日の演奏会も新しい教会の中で行われました。


教会の入口に行くと本日の演奏会の案内ポスターが。

カンタータ演奏会ポスター


入場は無料でした。いただいたプログラムはこちら。

カンタータ演奏会プログラム1カンタータ演奏会2

で、中に入るとこんな感じでした。一面に張られた青色のステンドガラスの効果もあってか、宇宙的というか、何かプラネタリウムの中にでもいるような不思議な空間でした。

Kaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche 内部


肝心の演奏会ですが、プログラムを見ると、どうも単なるカンタータの演奏会ではなく、礼拝の中でその最後にバッハのカンタータが演奏されるようです。

教会内部を見渡すと、信者さんや一般の方が座る席の後方上部にオルガンとオーケストラ用ピット?がありました。残念ながら演奏者以外はそこには入れないようでしたので、この教会のオルガンを近くで見ることはできませんでした。

Kaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche 3


時間になると、牧師さんら教会関係者が入場し、礼拝開始。牧師さんのお話を聞いたり(内容は分かりませんでしたが)、オルガン演奏を聴いたり、賛美歌を歌ったりして、いよいよ最後にバッハのカンタータ第105番「Herr, gehe nicht ins Gericht mit deinem Knecht(主よ、汝の下僕の審きにかかずらいたもうなかれ)」BWV105の演奏。

バッハは大好きな作曲家ですが、これまでに聴いていたのは弦楽器、鍵盤楽器などの器楽曲や合奏曲ばかりで、バッハの教会カンタータで知っていると言えば、「主よ、人の望みの喜びよ」のコラールで有名な第147番「心と口と行いと生活で」や、昔NHK-FMラジオ番組「朝のバロック」のテーマ曲だったアリアの入っている第208番(狩猟カンタータ)などの有名なものぐらいでした。この日演奏されるカンタータ第105番は聴いたことがありませんでしたし、また、カンタータをライブで聴くこと自体が初めてでしたので、ちょっとした緊張感がありました。

プログラムによると、演奏するオーケストラは「Bach-collegium」とありますが、詳しいことは分かりませんでした。ちなみに指揮者はAchim Zimmermannという方。

教会の中の音響は適度な響きでちょうどよい感じ。また、オーケストラは弦楽器の音が洗練されていて、聴いていてすごく心地良いものでした。歌の方は、ソリスト(テナーだったかな?)の方がちょっとテンポが速くなってしまってオーケストラとずれそうになり、一瞬はっとした瞬間はありましたが、コラールは響きが体に浸透するような感じで、自分の体が音楽と一体になるような錯覚を覚えました。

演奏は20分少々だったと思いますが、「至福の一時」とはこのような時を言うのでしょうか。ふわふわした気持ちのまま、「Saturn」という大きなCDショップに立ち寄り、今日聴いたカンタータ第105番の収録されているCDを買って、ホテルへと戻りました。

いよいよ次の日はライプツィヒの日帰り旅行です。明日はこの話を。



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2008.12.06 (Sat)

ベルリンの思い出(4)コンツェルトハウス

まだまだドイツ旅行の話は続きます。

ベルリン滞在5日目の6/14(土)、午前中は、世界遺産になっている博物館島周辺を観光した後、ツォー駅へ移動。ここで、午後から相方と別々の行動をとることになりました。単独行動は少々不安でしたが、ベルリン市内の交通機関の路線や使い方はだいぶん覚えていましたので、移動は比較的問題なくできました。で、私が向かった目的地は、Konzerthaus Berlin(コンツェルトハウス)。

この日の夜、コンツェルトハウスではコンサートが予定されていたのでそれを聴きに行きたい気持ちもありましたが、事前に調べたところ、ちょうど同じ時間帯にカイザーヴィルヘルム記念教会でバッハのカンタータ演奏会があることが判明。どっちをとるかすごく悩みましたが、相方と協議した結果、後者の方へ行くことに。で、コンツェルトハウスの中だけでも見たかったので、この日の午後に開催された90分ほどのバックステージツアーに参加することにしました。

Konzerthaus

コンツェルトハウスは、元々「シャウシュピールハウス(「芝居劇場」と言う意味らしいです。)」という名前で、1821年に建てられました。で、建物が現在の「演奏会場」となった1984年に「コンツェルトハウス(「コンサートホール」という意味)」という名前に改められたそうです。ここを本拠地とするオーケストラはベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団、昔の「ベルリン交響楽団」で、2006年に今の名前に変わったそうです。

ツアー参加料は3ユーロでした。
Konzerthaus karte


チケットを買おうとした際、窓口の男性から「ドイツ語のみの説明でしかも90分もあるけど、本当にいいの?」と英語で2度ほど念押しされました。「奇特な日本人もいるもんだ」と思ったのでしょうか、ちょっとあきれ顔をされながらチケットをいただきました。

最初、ツアーの集合場所が分からず、コンツェルトハウスの周りを行ったりきたりしてました。でもどうやらチケットを購入した場所が集合場所だったようで、時間になると隠し扉のようなところから年配のちょっと体の重たそうな男性スタッフが登場。ツアー参加者は私も含めて4人、すべて外国人のようでした(1人ドイツ語の分かる方がいたようですが)。人数が少なくてちょっと寂しいツアーでしたが、相手するスタッフの方も1時間半もの間、分かってもらえないドイツ語でずっとしゃべりっぱなし、というのも結構つらかったことでしょう。

ホールの中の写真撮影はNGということでしたので、今日は残念ながらホールの内部の様子を紹介することができませんが、ドイツ旅行の期間中いろんなホールを見た中で、外観、内装ともにこのコンツェルトハウスが一番美しいように感じました。

ツアーは、最初、コンツェルトハウスの概要説明(だったと思います)の後、2階(だったかな?)ロビーにあったバーンスタインの頭像を紹介。この時、スタッフから長い説明がありましたが、おそらく1989年12月25日にこのコンツェルトハウスで行われたレナード・バーンスタイン指揮の歴史的な第九演奏会のことを説明していたのではないかと思います。

その後、リハーサルルームに案内され、そこでリハ前の様子を見ることができました。何人かの楽団員の方が練習をしており、また、スタッフのような日本人らしき方もいらっしゃいました。日本人と言えば、今年からこのコンツェルトハウス管弦楽団の第1コンサートマスターに日下紗矢子さんという方が就任されていたことを思い出しました。

この後、小ホール、大ホールとそれぞれ案内され、そこでスタッフの長い長い説明を分からないなりに聞いていました。大ホールはシューボックスタイプで音響の良さそうなホールでしたので、返す返すもコンサートが聴けなかったのが残念でした。

最後に地下にあったカフェに案内され、「何かいっしょに飲みませんか」と誘われましたが、相方との待ち合わせ時間が近づいていましたので、辞書を見ながら何とか丁重にお断りし、待ち合わせ場所であるドイツ最大のデパート「KDW(カーデーベー)」へと向かったのでした。


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